今さら聞けない!そもそもブランディングとは?

今さら聞けない!そもそもブランディングとは?のイメージ

ブランディングの戦略的な取り組みの重要性が注目されている中、自社の商品やサービスをリブランディングしようと計画を立てている企業も多くなってきています。 ただ、「ブランディングって何?」と聞かれて、すぐにその意味を説明できる人は少ないのではないでしょうか。 そこで、今回は、知っているようでなかなか説明しづらい「ブランディング」について、その歴史から解説していきたいと思います。

歴史から紐解くブランディング

ブランドという言葉の語源は、家畜に捺した焼き印からきています。ヨーロッパで放牧している牛などの家畜を他の家畜と区別するために、人々は、自らの家畜の背中に印をつけたのです。
時が経つにつれ、そのマーク(焼き印)は、食肉の品質や特徴を示す証に発展していきました。
例えば、「ウチのこのマークがついた牛は、ジューシーでやわらかく、他の牛肉より美味しい」というように、他の牛肉との競争の中で、自らの牛肉を差別化すし、特徴、強みなど他商品との違いを示す証になっていったのです。
このように「ブランド」は、昔から、生産者や作り手を識別して、他と差別化するための手段として用いられてきました。

「ブランディング」は、「ブランド」に現在進行形の「ING」を足したもの。つまり、ブランディングは、まだ広く知られていない商品やサービスを競合の商品やサービスと差別化し、そのブランドを確立させ、「ブランド」として認知されるよう商品・サービスの価値を上げていく活動のことなのです。

ブランドイメージとブランド体験

「ブランド」と聞くと、高級ブランドをイメージしがちですが、小中規模のビジネスにおいても、もちろん「強いブランド」を作ることができます。
「ブランド」は、ある商品やサービスの名前を聞いて、消費者や顧客がその「ブランド」を識別したときに、はじめて「ブランド」となります。つまり、「ブランド」は消費者や顧客の頭の中で生まれるものなのです。
「うちの商品やサービスはこんなに凄い特徴があり、他社のものとは違う、差別化されている」と売り手側が一方的に発信しているだけでは、その商品やサービスはブランドにはなり得ません。その商品やサービスの特徴・クオリティに対して受け手の消費者と顧客がいかに「いいよね」「素晴らしい」「かっこいい」「好き」といった良イメージを持ち、信頼しているかが大切になります。

ブランドは、このような世間の「ブランドイメージ」と「ブランド体験」で構成されると言われており、人々は、CMやポスター、ウエブ広告、パッケージなどを通じて表現されたブランドの世界観を感じて、「ブランドイメージ」を持ち、店舗、商品、サービスそのものを通じて「ブランド体験」をします。
企業にとって、ブランディングは、「ブランドイメージ」で顧客や消費者に対して提供する価値を約束し、「ブランド体験」で、消費者に対してその約束を実行することです。
ブランディングによって、ブランドを確立してくには、「ブランドイメージ」を構築していくだけではなく、消費者と顧客と常にコミュニケーションをとり、よいブランド体験をしてもらうことが大切なのです。

コミュニケーション活動であるブランディング

消費者と顧客とのコミュニケーションがカギとなるブランディング。世の中に、ブランドの印象を与えるタッチポイントは、実にたくさんあります。
ブランディングで真っ先に必要だと思われているロゴマークをはじめ、各種SNS、ブログ、WEBサイトやランディングページ、店頭のディスプレイやPOP、さらに、スタッフの立ち居振る舞いや言動もブランドイメージを与えるタッチポイントと言えます。
ロゴづくりやデザインの他にも、意外に多く存在するブランディングのタッチポイント。ブランディングうまい企業は、このようなタッチポイントを常に意識し、商品やサービスの特徴や差別化ポイントを総合的なコミュニケーションを通して消費者や顧客に伝えているのです。