SDGsブランディングの始め方 前編

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最近、頻繫に聞く様になった言葉SDGs。SDGsとはSustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」を意味します。貧困や気候変動などの世界問題をなくすことや、ジェンダー平等など世界を変えるための17の目標が掲げられています。

この目標は2030年に向けた世界目標であり、現在では多くの企業がSDGsを意識した取り組みをしており、SDGsに取り組まない企業は淘汰されるといっても過言ではありません。一方で、SDGsはビジネスチャンスにもなります。

そこで今回は、SDGsをブランディングに取り入れる方法について解説します。

まずSDGsをよく理解する

 

SDGsブランディングを始めるにあたって最も大事なことはSDGsを良く理解することです。よく聞く言葉でありながら、自分の言葉で説明できる人は少ないのではないでしょうか。

今はたくさんのSDGsに関する記事や書籍が出ているので、社内で勉強会を開いたり、外部講師を呼び研修を開催することでSDGsを理解するのが有効です。SDGs17項目を理解するだけでなく、取り組みが企業のブランド力を上げることや、経営戦略にも直結すること、社会課題へ企業として取り組むことが共感や信頼の獲得に繋がり、新たな事業創出の機会も期待できることなどのメリットも理解しましょう。SDGsの意味が理解できたら、なぜ今それが取り組まなければいけない問題なのか、その理由までしっかり落とし込んでください。

SDGsの理解なしに社内浸透は望めません。社内報でSDGsの取り組みやアクションプランを紹介したり、働きがいやジェンダー平等など社員が自分ごととして、関心を持ちやすいテーマを紹介するのも良いでしょう。社員への意識付けとしてレインボーカラーのSDGsバッジを社員に配布することもおすすめです。

自社の事業とSDGsの関係性を探求する

 

SDGsについて理解した後は、どの様にしたら、自社の事業とSDGsの関係性を探求できるか探りましょう。

SDGsには17個の項目があります。自社の事業が例えば不動産業であれば、17項目のうちの一つである、「住み続けられるまちづくり」に貢献できるものなのか、など一つ一つの項目を見ると、自社の事業と紐づけられそうなものが見つかります。

もしくは教育事業であれば、「質の高い教育をみんなに」という項目が紐づくでしょう。関連付けしていきますが、直接的でなくても構いません。自社の事業が間接的に17の目標に影響を与えているかもしれません。

こうしたマッピングが完了すると、自社はすでにSDGsに取り組めていると勘違いしてしまうかもしれません。SDGsはあくまでも2030年という未来への目標です。今の状況に満足することなく、SDGsを理解し、更なる高みを目指すことが重要です。

SDGsブランディングの成功例を意識する

SDGsと自社の事業とのマッピングが完了したら、どんな風にブランディングを成功させるかを考えます。
その際に有効なのがSDGsブランディングの成功例を意識することです。ネットで検索するだけでも、多くの企業の取り組みが出てきます。
ここでは2つの企業の取り組みを紹介します。

 ①野村ホールディングス
野村ホールディングスは金融トップ企業です。金融業と聞くとパッとSDGsの目標をどんな事業と結び付けているのか出てこないかもしれません。
しかし、「教育」とマッピングさせていて、野村ホールディングスは金融経済の教育や啓発活動を推進することを掲げています

 ②資生堂
日本を誇る化粧品メーカーはどんなことをしているでしょうか。
資生堂は化粧品を作る多くの工場で排出していたCO2に着目し、「気候変動」の目標と紐づけています。環境負荷軽減策として再生可能エネルギーを使用しています。
それ以外にも環境対応したパッケージなどを開発したりと様々な取り組みをしています。

この様に多くの企業がSDGsブランディングをしており、このような例は外務省のサイトから閲覧できます。特に気になったものは企業HPを覗いてみると、より詳しく書かれていて理解が深まります。自社がどのようにブランディングをしたら良いか困ったら、同業他社の取り組みなどを見るとヒントを得られるでしょう。SDGsの取り組みにおいて自社では何ができるのか、どういったことに貢献できそうか、是非検討してみてください。